そして誰もいなくなった・・・。モラハラ被害者の場合。
初めてのパソコンはWINDOWSも入ってなく
せっかく購入したのにあまりにも難しくて
手も足も出なかった。
懲りずに、WINDOWSが発売され2台目の
パソコンは私の世界を大いに広げてくれた。
モラハラ夫には話しかけると無視され、
笑うとうるさい下品だと見下され、
訳の分からない不機嫌さとの闘いの
日々だった。
結婚以来それでも私は諦めずに、理不尽な
言動を改めてほしいと訴え続けてきた。
しかし、前述のこれもあり
我慢の限界を超えてしまった私は、
もういい。
この人との普通の会話を望むことは
ハナから無理なんだ。
コミュニケーションを取ろうとしていない人に
一生懸命働きかけ、よい家庭を築こうとし
ていることがホトホト馬鹿らしくなって
パソコンもあることだし、今後は
「今まで結婚以来ずっと、貴方と普通の会話
を望んできたけど、私はもう貴方に期待する
ことはやめて、他の男の人と会話をします。」
とモラハラ夫に宣言した。
私の中で、今まで保ってきた理性がガラガラ
と崩れ落ち、全てがどうでもよくなった。
それと同時に、夫にやられてきたことに対し、
この人が1番嫌がることをやってやる。
そんな気持ちだった。
そして同じ街に住んでいる男性のHPを見つ
けてメールを出した。
「こんにちは、私は夫、子供2人がいて
ジャズダンス&ヒップホップを教え、
沢山の猫を飼っています。」
数日して、私宛の初めてのメールが届いた。
そのメールの背景には、
青い空がいっぱいに広がり、
黄色いタンポポが咲いた上を
可愛い猫が散歩をして歩いていた。
そして、優しい音楽が流れてきた。
「 はじめまして ○○様
私は ここで○○をしている ○○と申します。
いまHPつくりに夢中で、部屋に閉じこもって
ばかりいるので妻があきれています。」
どうってことのない普通の会話だ。
なのに涙がポロポロこぼれ落ち
止まらない・・・・。
私の放った言葉に、キチンと向き合って
くれている。
馬鹿にしてもいないし、ちゃんと敬意を払っ
てくれている。
たったそれだけのことなのに、
涙が止まらなかった。
やっぱり変だったんだ。
今までの家庭生活は異常だったんだ。
夫に攻め立てると
「他人には皆いい顔をするが、
自分の妻には皆ぞんざいだ。」と言い放った。
多少はそんなこともあろうが、夫ほどひどく
はないだろうと何人もの人たちとメール交換
してみた。
ちょっとの理性は残っていた私は、本気に
ならないように遠方の人を選んでいたが、
皆まじめな人ばかりだった。
ある日、出張の通り道なので、食事でも
どうかとお誘いがあった。
後ろめたいこともないので、お勧めの
ホテルのレストランで約束をした。
当日になり、食事中に突然携帯が鳴った。
夫からだった。
「お前はその男と食事をした後に、
二人でそのホテルで浮気をするのか。」
そんな、おぞましい内容だった。
夫は私のパソコンを盗み見して、
あとをつけてきていたのだ。
帰ると、居間の中央に
夫の印鑑が押してある
「離婚届」が置いてあった。
その後、娘からは
「酔っぱらって、「ママに離婚されるかも
しれない」って泣きながら言ってたよ」
息子からは
「お母さんには男がいるって言っていた。
そんなことは離婚してからにしてくれ」
卑怯だよね。子供を利用するなんて。
私は夫を愛してるけど。
もうすっかり疲れ果ててしまった。
心を休めたい。
離婚するまでもなく、
ちょっとの間別居すればいい。
猫が沢山いるので、
夫が帰る頃に、私が出ていき、
明朝帰ってくればいい。
息子が東京に出ていく3月に
別居しようと申し出た。
そして3月になり息子が東京に出発した
同日、あろうことか
夫も「さよなら」と言い出て行った。
子供に出て行かれるだけでも母親は数か月
放心状態になるのに、
4人で暮らしていた1軒家に突然、
私一人だけが残された。
自分の人生を呪いました。
無我夢中で一生懸命に生きてきただけなのに
結果がこれって・・・・・。
そして、誰もいなくなって1週間。
自分の笑い声と、
歌を口ずさんでいることに驚き…
涙した。
だって、今まで10年以上家で笑うことは
なかったし、歌も「音痴歌うな」と言われて
結婚以来封印していたから。
モラルハラスメント加害者には
「話し合い」という認識はないので
別居するにあたっても話し合いはせず、
勝手に出ていきます。
また、子供を自分の味方にひきいれ
徒党を組んでモラハラをします。